民間から公務員の転職に、市役所をおすすめしたい人とは?

02.市役所の仕事を知る
わじぞう
わじぞう

こんにちは。わじそうです。今回はこんな悩みにお答えします。

民間から公務員に転職したいけど、地元の市役所に行くか迷っています

今回は、市役所をおススメしたい方はどういう人かを解説します。ちなみに私は、

大手の製造業に勤務しながら、市役所(中核市)に一発で合格
市役所に入って後悔したことは(本当に)まったくありませんでした
民間経験者ということで周りから一目置かれることもあり、自分の自信にもつながった

この記事を読めば、きっと国や都道府県との違いがわかり、市役所への転職への判断材料になると思います。

市役所がおススメなのはこういう人

結論として、こんな方にはおススメです。

1.ワークライフバランスを大切にしたい人
2.地元で働きたい、転勤はしたくない、マイホームを建てたい人
3.仕事の内容よりスタイル(状態)を大切にする人

わじぞう
わじぞう

理由を説明する前に、まずは市役所の実際の仕事についてお話しします。

市役所の実際の仕事は?

市役所のイメージは窓口業務ばかり?

普段、市役所に行くことはありますか?

あまり頻繁に行かないと思いますが、住民票を異動させたり、税金や社会保険の手続きなどで訪れることはあると思います。

なので、「窓口業務」のイメージが強いかもしれません。

実際には窓口業務以外も多い

実際に市民サービスが仕事なので窓口業務は多いですが、部署により異なります。

私のように技術職員の場合は、住民票や税金関係の仕事は一切しない人もいます。

事務系と技術系でちがう

そもそも公務員は、事務系と技術系に分かれます(そうでないところもあります)。

事務系はいろんな部門を異動するのに対し、技術系は決まった部門だけを異動します(ちなみに理系出身の事務系職員もいます)。

技術系の場合、土木、建築、機械、電気、化学などあり、関連する窓口業務はありますが、現場に出向く業務も多いです。

ただ、役職も上がっていくと、現場の仕事も窓口業務も減り、庁内の調整業務などが増えていきます。

本庁舎と出先機関でちがう

また、市役所本庁舎と出先機関でも仕事内容は異なります。出先機関は、地区市民センターのほか、水道局、ゴミ清掃工場などがあります。

・・・とまぁ、おそらく一般の方のイメージよりは、いろんな仕事があるのが実際のところです。

国や都道府県との違いは?

さて、では国や都道府県の公務員の仕事とは何がちがうのでしょうか?

基本的な役割の違いの説明などは、他のサイトにお任せしますので、私は「業務量(忙しさ)」「給料」「転勤」「職員」という点で違いをお話ししてみたいと思います。

1 業務量(忙しさ)

私見ではありますが、こんな感じです。

国】常に多忙。霞が関は不夜城が多い。
【都道府県】多忙な部署や時期がやや多い。
【市】市の規模によって格差がある。多忙な部署や時期も中にはある。

もちろん、すべてがすべて当てはまるわけではありません。

国や都道府県も、本庁舎と出先機関で差はあります

私がいた市役所からも中央官庁へ派遣された職員がいましたが、日中は各自治体からの問い合わせに追われ、定時後から自分の仕事に取り掛かるため、毎日午前様で土日出勤もあったようです。

今は働き方改革が進み、少しは改善されているかもしれませんが、超多忙であることは変わらないと思います。

都道府県

都道府県庁の職員とも仕事で関わることがありましたが、自分がいた市役所よりも、全体的に多忙な様子でした。

都道府県も市も、法律に基づき国から委任を受けた業務が主です。しかし、当然両者で、対象となるエリアや委任を受ける業務範囲は異なります。

図は総務省が出した都道府県の時間外勤務の調査結果です。

総務省 https://www.soumu.go.jp/main_content/000475662.pdf

本庁と出先機関では差があり、本庁では月に18.6、18.7時間となっています。

ただこちらのデータはあくまで平均値です。都市部と地方では異なったり、各部署によって差がある中での平均値になっています。

同じ市でも規模によって業務内容はさまざま

市の場合、規模によって業務量のレベル感がまったく異なります。

図にあるとおり、指定都市とよばれる大規模な市では、業務内容も都道府県と同等レベルになります。

ただ逆にいうと、それだけ市に権限が委譲されているということです。

総務省 https://www.soumu.go.jp/main_content/000799385.pdf

つまり、大きな市になればなるほど業務量は増えるということです(当然対応する職員数も多くなります)。

総務省のデータを見てみましょう。

総務省 https://www.soumu.go.jp/main_content/000475662.pdf

都道府県と同様、本庁と出先機関では差があり、本庁では月に19.5、19.5時間となっています。

政令指定都市では、都道府県と同等レベルの業務量ですので、時間外勤務も同程度です。

総務省 https://www.soumu.go.jp/main_content/000475662.pdf

都道府県と同様、本庁と出先機関では差があり、本庁では月に15.9、16.6時間となっています。

平均的にみると、国>都道府県>市の順で業務量(忙しさ)の差はあると思います。

ただ、これも部署によるところが大きく、県庁所在市の場合でも、夜遅くまで仕事をしている部署もあります。

こじぞう
こじぞう

いずれにせよ月20時間以下なら、大したことなさそうやね。

わじぞう
わじぞう

いえいえ部署によってもっと多いです。しかし、中規模以下の市は比較的少なめです。

2 給料

こちらについては「ラスパイレス指数」を見ればわかります。

地方公務員と国家公務員の給料水準を、国家公務員の職員構成を基準として、学歴別、経験年数別に平均給料月額を比較し、国家公務員の給与を100とした場合の地方公務員の給料水準を指数で示したものです。ラスパイレス指数が100を超えるほど、国家公務員の給料水準より地方公務員の給料水準が高いということになります。

芦屋市 https://www.city.ashiya.lg.jp/index.html

つまり、100より大きければ国家公務員の給与より上、小さければ下というわけです。

令和3年度の都道府県と市ではどれくらい差があるのでしょうか?

最高値
都道府県102.2(静岡県)
市(指定都市)102.5(仙台市)
103.4(埼玉県越谷市、滋賀県守山市)
総務省 https://www.soumu.go.jp/main_content/000660797.pdf

見てのとおり、市の方が給料が多いケースもあります。

これは各自治体がおかれている財政状況により差が出るため、すべての市が国や都道府県より高いわけではありません。(※最も低いのは北海道夕張市の89.3でした)

わじぞう
わじぞう

市役所の給料が、決して国や都道府県より低いわけではありません。

各自治体の給料の一覧は、条例等に公開されていると思います。詳細がわかるはずです。

3 転勤

公務員につきものなのが異動です。異動によって勤務場所が変わることも当然あります。

国の場合は国内、都道府県の場合は都道府県内が対象となり、引っ越しや単身赴任が必要なことも出てくるのではないでしょうか?

その点、市の場合は市内だけが対象ですので、転勤の心配はありません。

住む家にこだわらない人は別ですが、家族ができるとマイホームが欲しくなると思うので、将来的にも転勤の有無は重要ではないでしょうか。

わじぞう
わじぞう

転職には転勤の有無が重要ですね

4 職員

職員数

業務量が多ければ、当然人手も必要です。

各都道府県ごとに差はありますが、数万人レベルの職員数がいます。

一方、市の場合は数百人~数千人とさまざまですが、指定都市の場合は数万人レベルになることもあります。

職員が多いということは、それだけ配属される部署が多く、また管理職になるポストの数も多いということです。

学歴(出身大学)

基本的に公務員の受験資格に学歴は問われません。しかし実際に働いている方はどういう方が多いのでしょう?

具体的なデータがないため、私見となりますが、採用試験の内容に関係がありそうです。

国や都道府県の採用試験には、専門科目があるケースが多く難易度が高くなるため、必然的に受験する方のレベルも上がってきます。

私の偏見の部分もありますが、有名な大学出身の方は、国や都道府県職員の方が多いと思います。

ただ、学歴に関しては変わりつつあります

こじぞう
こじぞう

どういこと!?

市役所の「おいしさ」に気づいて転職する高学歴な人達

昔は、高学歴な方は、国や都道府県を目指すことが多かったと思いますが、最近この傾向は変わりつつあると感じています。

報道でも、高スペックな若手キャリア職員が転職するケースが目立つと言われています。激務の割に得られるものが少ないのだとか。。

では市役所の場合はどうでしょうか?

中核市や指定都市のような「大・中規模な市」では、最近、東大や京大などの旧帝大クラスの方や、慶応早稲田などの有名私立大の方が増えてきている気がします。

それも新卒ではなく大手企業や国家公務員からの転職という形で。市役所の人事側としても、民間企業で実績のある人材は高く評価する傾向があります。

私のいた市役所(中核市)では、高学歴な方もいましたし、高卒の方もいました(ただ実際の仕事ぶりは、学歴とはイコールにならない人もいました・・・)。

つまり、「業務量(忙しさ)」や「給料」、「転勤の有無」などから、市役所の良さが注目されつつあるのだと思います。

わじぞう
わじぞう

市役所はワークライフバランスがよいのです

あたなたは、なぜ公務員に転職したいのか?

さて、ここまで市役所の実際の仕事についてお話ししました。

誤解しないでいただきたいのは、「市役所はラクだ」といいたいわけではありません。

たしかに、業務量と給与のバランスを考えると「おいしい」ところもありますが、実際に働き続けていると他にも大切なことがあります。それは、、、

仕事に何を求めるか?

ということです。

「給料」「時間」「職場環境」「安定性」「成長性」「やりがい」・・・など、人によってさまざまだと思います。

公務員の仕事全般に言えると思いますが、基本的には「連絡調整」の業務が多く、また市の場合は、より現場(市民)に近く、市民と接するのが基本です。

さらに、国や都道府県と比べて、業務範囲が狭いということは、権限が少ないということであり、裁量があまり与えられていないということ。

これは組織内部でもいえることなので、個人の「成長性」や「やりがい」を重視している方は、何かしら目標を探さないと物足りなくなってしまうかもしれません。

逆にいえば、「仕事は仕事と割り切れる人」「自分の中で仕事にやりがいを見出せる人」には、市役所はおススメだと思います。

わじぞう
わじぞう

言い換えれば、「やりたいこと(仕事内容)」より「なりたい状態(仕事のスタイル)」重視の人が市役所にはおススメと言えるでしょう。

まとめ

1.ワークライフバランスを大切にしたい人
2.地元で働きたい、転勤はしたくない、マイホームを建てたい人
3.仕事の内容よりスタイル(状態)を大切にする人

民間企業に勤めている公務員へ転職希望者の方は、市役所への転職もご検討されてみてはいかがでしょうか?

わじぞう
わじぞう

最後までご覧いただきありがとうございます。

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